2007GW企画〜10日間征服−民法・親族相続

 GWは遊びたいがな〜というのが人情というものである。が、受かりたいなら、こんなまとまった期間はもったいないで。しかし、いつもと同じことをやるのもね。
 ということで、この10日(7日までかかってしまうが)親族・相続の重要条文をマスターしようっていう企画を立てました。重要条文をピックアップし、それに解説をつけ、問題を解くという勉強をします。
 たいした分量ではないので、まあ、がんばってやっていこう。
 今年受かれば来年は気兼ねなく遊べるからさ。
 
5月2日(水) 第3章 親子
 第3章 親子
 
【解説】
 親子ってなんだといっても、感覚的に分かると思うが、法律的に定義すると、「ある人と他の人の間に直系1親等の身分関係があるとき、その双方の間の親族関係を特に親子という」(司法協会・親族法相続法p97)わけだ。
 で、親子といっても、実親子(じっしんし)関係(=自然血縁関係にある場合)と法定親子関係(=法によって親子関係があるものと擬制される場合)に分類される。
 実親子関係は、さらに嫡出子(ちゃくしゅつし)と嫡出でない子に分かれる。法定親子関係としては養親子(ようしんし)関係がある。
 以上を前提に重要条文を見ていこう。
 
 第1節 実子
【解説】
 実親子といっても、父母が婚姻関係にあるかどうかで、取り扱われ方がずい分と異なる。婚姻関係にある父母の間に生まれた子を嫡出子、そうでない子を非嫡出子という。一夫一婦制を尊重するためというのがこのように分ける理由ということになっている。非嫡出子を嫡出子と同じにしてしまうと、外に子供を作っても大丈夫だということになりかねないからということだな。
 嫡出子は、さらに生来の嫡出子と準正による嫡出子に分かれる。
 生来の嫡出子は、推定を受ける嫡出子と推定を受けない嫡出子に分かれる(772条の推定を受けるか否かによる)。
 準正による嫡出子は、婚姻準正による嫡出子と認知準正による嫡出子に分かれる(準正の時期による)。
 
※準正…嫡出でない子が、父母が婚姻することによって、嫡出子の身分を取得すること。婚姻していないのに子供を作ってしまった男女を婚姻させようという制度。
 

 
(嫡出の推定)
第772条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2 婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
 
【解説】
 婚姻関係にある父母の間に生まれた子を嫡出子という。
 つまり、@母が父の妻であること、A婚姻中に懐胎したこと、B夫の子であること、が嫡出子の要件となる。このうち、@は戸籍で証明できるから簡単でいいが、A、Bはそうではないよな。とういわけで、本条がある。つまりAについては本条2項が、Bについては本条1項が推定規定をおいて、そのへんをカバーしている。
 
 本条の嫡出の推定は、@〜Bの要件を満たせば、当然に認められるから、仮に他人の子として出生届が出されても変らない。本当の父母の嫡出子だぞ。
 
【問題】
 A男とB女が平成18年12月1日に婚姻した。そして、平成19年5月1日、子Cが生まれた。CはAの子と推定される。
 
解答欄
O X
(父を定めることを目的とする訴え)
第773条 第733条第1項の規定に違反して再婚をした女が出産した場合において、前条の規定によりその子の父を定めることができないときは、裁判所が、これを定める。
 
【参照条文】
(再婚禁止期間)
第733条 女は、前婚の解消又は取消しの日から6箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 女が前婚の解消又は取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。
 
【解説】
 女の人が再婚禁止期間の制限を無視して婚姻届を出し、それが誤って受理されてしまった場合で、しかも前婚の解消から300日以内、後婚の成立から200日後に子供が生まれたとき、その子のお父さんは、前婚の夫なのか後婚の夫なのか、どっち?という規定。772条の嫡出の推定がだぶってしまうわけだ。
 それを解決するのが本条の父を定める訴え(父を定めることを目的とする訴え)である。まあ、裁判所が決めるというだけだがな。
 これは重婚でも事情は同じだから、同様に解されている。
 なお、昔、問題となった事案で、女の人が事実上の離婚をして、他の男と同棲し、子供を生んだというのがあったんだが、この場合も判例は父を定める訴えでいこうと判断した。
 
【問題】
 B女は、平成18年9月15日にA男と離婚した。そして、平成18年11月1日にC男と婚姻し、同日婚姻届を提出したところ誤って受理された。そして、Bは平成19年5月1日にDを出産した。DはA、C両者につき嫡出の推定を受けるから、Dの父を定めるために、父を定める訴えを提起する必要がある。
 
解答欄
O X
(嫡出の否認)
第774条 第772条の場合において、夫は、子が嫡出であることを否認することができる。
 
(嫡出否認の訴え)
第775条 前条の規定による否認権は、子又は親権を行う母に対する嫡出否認の訴えによって行う。親権を行う母がないときは、家庭裁判所は、特別代理人を選任しなければならない。
 
(嫡出否認の訴えの出訴期間)
第777条 嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から1年以内に提起しなければならない。
 
【参照条文】
(嫡出の推定)
第772条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2 婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
 
【解説】
 772条で、婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定されるわけだが、夫しては、俺の子じゃないぞ、という場合も、残念ながらあるだろう。そんな時、夫は嫡出性を争うことができる。つまり、夫は嫡出であることを否認することができる。ただ、嫡出子かどうかは身分的秩序に関わる問題なので、裁判所に嫡出否認の訴えを提起するといった形で行う。相手は子又は子の親権者である母だ。親権者である母がいなければ、家庭裁判所が特別代理人を選任することになる。
 それから、嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から1年以内に提起しなければならない。1年を経過すると否認権は消滅する。
 
【問題】
@ 婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定されるが、夫は嫡出であることを否認することができる。それは、子及び親権を行う母に対する嫡出否認の訴えによって行う。
 
解答欄
O X
 
A 嫡出否認の訴えは、夫は子の出生の時から1年以内に提起しなければならない。
 
解答欄
O X
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