2007GW企画〜10日+5日間征服−民法・親族相続

 GWは遊びたいがな〜というのが人情というものである。が、受かりたいなら、こんなまとまった期間はもったいないで。しかし、いつもと同じことをやるのもね。
 ということで、この10日(7日までかかってしまうが)親族・相続の重要条文をマスターしようっていう企画を立てました。重要条文をピックアップし、それに解説をつけ、問題を解くという勉強をします。
 たいした分量ではないので、まあ、がんばってやっていこう。
 今年受かれば来年は気兼ねなく遊べるからさ。
 
5月5日(土) 第4章 親権
 第4章 親権
【解説】
 親権というのは、割とよく耳にする語ではないかと思う。ただ、じゃ、親権ってなんだというのは漠然としているのではないか。
 親権とは親子関係から生じる効果であって、その本質は子の監護及び教育をする権利義務ということだ。そして、そういうことについてみだりに他人の干渉を許さないということである。
 そのため、親権は任意に放棄したり、あるいは譲渡できるものではない。
 以下、重要条文を眺めていこう。
 
  第1節 総則
(親権者)
第818条 成年に達しない子は、父母の親権に服する。
2 子が養子であるときは、養親の親権に服する。
3 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。
 
【解説】
 親権に服する子の範囲を定めているが、1項がわざわざ成年に達しない子といっているのは、かつて成年に達した子でも独立した生計を立てられないうちは親権に服するものとされていたから。現行法は、成年に達しない子だけが親権に服する。
 で、婚姻による成年擬制の場合だが、その場合は未成年の子でも親権に服することはなくなる。まあ、そりゃそうだろう、というところだが、未成年のうちに離婚などで婚姻が解消しても再び親権に服することはない。ただし、婚姻を取り消された場合で、その理由が不適齢だったという場合は、取消しの時点でまだ不適齢だと再び親権に服することになる。
 それから養子の場合、養子となっても実親との親族関係は失わないが、実親の親権は消滅する。そして、養親が親権者となる。
 親権は、原則として、父母が共同して行使する。親権を共同行使する父母が離婚すると、どちらかの単独親権となるが、その父母が再婚すれば、また共同親権となる。
 父母が共同して親権を行使することができない場合、たとえば死亡したとかの場合は、仕方ないから、どちらかが単独で行使する。
 
【問題】
 17歳10ヶ月のA男は、15歳3ヶ月のB女との婚姻届を提出したところ、その婚姻届は誤って受理された。しかし、その3ヶ月後、その婚姻は取り消された。この場合、Aは再び親権に服することはないが、Bは再び親権に服する。
 
解答欄
O X
第2節 親権の効力
【解説】
 親権は、子の身上に関する権利義務(身上監護教育権)と子の財産に関する権利義務(財産管理代表権)を具体的内容とする。
 

(監護及び教育の権利義務)
第820条 親権を行う者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。
 
(居所の指定)
第821条 子は、親権を行う者が指定した場所に、その居所を定めなければならない。
 
(懲戒)
第822条 親権を行う者は、必要な範囲内で自らその子を懲戒し、又は家庭裁判所の許可を得て、これを懲戒場に入れることができる。
2 子を懲戒場に入れる期間は、六箇月以下の範囲内で、家庭裁判所が定める。ただし、この期間は、親権を行う者の請求によって、いつでも短縮することができる。
 
(職業の許可)
第823条 子は、親権を行う者の許可を得なければ、職業を営むことができない。
2 親権を行う者は、第6条第2項の場合には、前項の許可を取り消し、又はこれを制限することができる。
 
【解説】
 820条は、子の身上に関する権利義務(身上監護教育権)を定める。子に対する責務全般にわたる基本的な趣旨を宣言したものとされている。この規定の具体的な内容として、子の居所を指定する権利(821条)、懲戒権(822条)、職業許可権(823条)が定められている。
 
 ところで第三者が子を不法に連れ去り、親権者の監護教育を妨害するときは、当該親権者は子の引渡しを請求することができる。父母が離婚して、父が親権者となったとしよう。その場合に子が母のもとにいるとき、父は母に対し、子の引渡しを請求することができる。ただし、子供に意思能力があり、子が自分の意思で母のもとにいるならば、母が父の親権を妨害しているとはいえないので、父は母に対し子の引渡しを請求することはできない。
 
【問題】
 親権者は、子の監護及び教育をする権利を有するのであって、子の居所を指定し、子が職業を営む際に許可をする権限を有する。
 
解答欄
O X
(財産の管理及び代表)
第824条 親権を行う者は、子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。ただし、その子の行為を目的とする債務を生ずべき場合には、本人の同意を得なければならない。
 
【解説】
 子の財産に関する権利義務(財産管理代表権)を定める規定。
 「管理」とは、保存・利用・改良の目的とする行為のことであるが、その目的の範囲内で処分行為をすることもできる。
 「財産に関する法律行為」とは、広く、子の財産に影響を与えるべき法律行為のこと。相続の承認や放棄を含む。
 
【問題】
 親権を行う者は、子の財産を改良することができ、改良のためなら処分することも可能である。
 
解答欄
O X
(利益相反行為)
第826条 親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
2 親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その1人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
 
【解説】
 親権者が自分の債務のために、子の土地に抵当権を設定してしまうとか、ものによっては、親権者にとっては利益になるが、子にとっては不利益になるということもある。そういう行為を利益相反行為というが、親権の公正な行使は期待できないよな。そこで、利益相反行為については親権者は代表権も同意権ももたず、家庭裁判所に特別代理人の選任を頼まなければならん。
 2項の親権を行う数人の子のうちの1人と他の子との利益が相反する行為については、親権者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならん。これも利益相反行為だから。遺産分割の協議なんかの場合な。
 ところでどういう場合が利益相反行為にあたるかだが、専ら行為自体若しくは行為の外形のみから判断すべきとされている。
 そして、利益相反行為がなされた場合どうなるかだが、その行為は無権代理行為とみて、特別代理人が同意するか、子が成年に達した後に追認するかしないと、子に効力は及ばないと解されている。
 
【問題】
 子Aの親権者であるBは、Cとの間で、Aが所有する土地をにつき、BがCに対して負っている債務の代物弁済とする契約を締結した。この代物弁済契約は親権者と子の利益相反行為に該当するから、子が成年に達した後追認しても、子は土地をCに引き渡す義務を負わない。
 
解答欄
O X
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